初乳製剤の開発

初乳製剤・繁殖に携わっている方で最も辛いことは、生まれてきた子牛が死んでしまうことです。 原因が先天性の疾患であればまだ諦めもつきますがが、下痢や肺炎が原因となると 「自分に落ち度があったのではないか?」と気に病んでしまう場合も少なくないと聞きます。 こうした下痢や肺炎の対策としては早期発見・早期治療が大切になると思いますが、それも子牛自身に 免疫力があることが前提です。私は、1200頭のうち約270頭の繁殖牛を飼養しました。 生まれた子牛の一部は生後3日で母子分離して人工哺育を行ってきました。 しかし、様々な工夫を凝らしながら人工哺育をしてきたものの、どうしても生まれた子牛の 10〜15%は生後6ヵ月以内に死んでしまっていたといいます。 そうしたところ「初乳とその摂取に関係があるのではないか?」と思うようになり、自ら初乳製剤の 開発に着手しました。こうして完成した初乳製剤「親はなくと も仔は育つ®」を給与し始めたところ、 これまで200 頭以上の子牛に給与し生存率100%を維持し続けています。 また、2019年8月からは販売も開始、すで に県内外多数の生産者とも取引をしています。

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